最近のマンション価格高騰を象徴するような物件が、三軒茶屋(太子堂)エリアで売りに出されています。その名も「グランドヒルズ三軒茶屋ヒルトップガーデン」。専有面積127.78㎡の3LDKで、販売価格はなんと3億2,000万円!築15年以上の中古マンションにも関わらず、この価格設定には正直驚かされました。
5年前の価格から2倍に
この物件が仮に5年前に売りに出されていたら、価格はおそらく1億5,000万円前後だったと推測されます。ここ数年で、マンション価格は急騰しました。都心部の利便性が高いエリアでは特にその傾向が顕著で、今では2倍近い価格設定も珍しくありません。しかし、中古マンションで3億円を超える価格設定は、かなり強気と言わざるを得ません。
買い手はいるのか?
3億円超の中古マンションを購入する人がいるのか、正直疑問です。もちろん「グランドヒルズ」というブランドは高級マンションとしての価値を備えていますし、三軒茶屋という利便性の高いロケーションも魅力的です。それでも、新築ならまだしも中古マンションでこの価格を出す人がいるとは考えにくいのではないでしょうか。
マンション価格はピーク?
不動産業界では、今がマンション価格のピークだという声も聞かれます。特に金利の上昇や新築マンションの供給不足が価格高騰の一因となっていますが、将来的には下落に転じる可能性も指摘されています。今回のような強気の価格設定が、今後の市場動向を踏まえてどのように変化するのか注視していきたいところです。
賃貸と持ち家の論争に終止符?
こうした価格高騰を目の当たりにすると、10年前に家を購入しておいて良かったと改めて感じます。当時は「賃貸と持ち家、どちらが得か」という論争が盛んでしたが、インフレの影響を考慮すると、持ち家の方が結果的に有利ではないかというのが私の意見です。特に最近のようなインフレ局面では、賃貸住宅の家賃が上昇する一方で、持ち家の固定費は変わらないため、長期的なコストは持ち家の方が安くなると考えられます。
氷河期世代の視点から
私は氷河期世代ですが、住宅購入という点においては、今の若い世代よりも恵まれていたと感じます。10年前にマンションを購入し、固定金利でローンを組んでおいたおかげで、今のマンション価格高騰の影響を受けずに済みました。この点に関しては、氷河期世代の数少ないメリットと言えるかもしれません。他方で、就職難や給与の停滞といった苦労も多かったため、世代全体で見ると決して楽ではなかったことは事実です。
結論
「グランドヒルズ三軒茶屋ヒルトップガーデン」のような高価格帯の物件が登場することで、マンション市場の過熱ぶりが一層浮き彫りになっています。今後、この価格で成約するのか、それとも市場全体が転換点を迎えるのか、目が離せません。不動産の購入を検討している方にとっては、慎重な判断が求められる時期と言えるでしょう。