最近、新聞とともに入っている不動産チラシを見て「え、これ本当に「中古」ですか?」と思うことが増えました。新築価格が上がるのはまだ分かります。資材も人件費も上がっていますし、土地も希少です。
ただ、いま起きているのは “新築の上昇に、中古が引っ張られている” という現象です。体感としては、価格がじわじわ上がるというより「気づいたら別世界」のスピード感です。
チラシが示す現実:2LDKが「億」前提になりつつある
今回手元にあるチラシだけでも、パンチが強い。
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駒場東大前エリア:2LDK 64.64㎡で1億2,800万円
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駒場の別物件:2LDK 63.11㎡で1億6,800万円
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同じく駒場:2LDK 69.37㎡で1億3,880万円
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三軒茶屋:2LDK 50.23㎡で6,800万円
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目黒区青葉台の戸建:2億7,500万円
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目黒区碑文谷の土地:2億480万円
もちろん、立地や築年、グレードで差は出ます。それでも「2LDK=普通の暮らし向け」という感覚が、東京23区ではすでにズレ始めています。
データでも“高い”が確認できます(新築も中古も)
新築は、2025年の東京23区の平均価格が1億3,613万円と報じられています。3年連続の1億円超えで、都心6区は平均が2億円目前という水準です。
中古についても、東京23区の中古マンション価格(70㎡換算)は、2026年1月時点で1億2,123万円、かつ21カ月連続で上昇というレポートが出ています。
つまり、「新築が高いから中古へ」という流れが起きた結果、中古側も“逃げ場”になりにくい構造になっています。
なぜ中古まで上がるのか:いちばん単純な話です
理屈はわりとシンプルです。
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新築が高くなる
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買えない人が 中古へ流れる
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でも中古も人気エリアは物件数が限られる
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結果、中古も値段が上がる
さらに、賃料も上向き(東京23区の分譲マンション賃料は上昇傾向)なので、「買えないなら借りる」側もラクではありません。
「バブルっぽい」と思いつつ、半値には落ちない気もします
いまは正直、バブルの様相があります。チラシの数字が、生活者の実感を置き去りにしている感じです。
ただ、私の見立てでは、仮に調整が入って2割下がることはあっても、半値まで落ちるシナリオは(少なくとも都心部では)現実味が薄いと思っています。
理由は2つです。
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インフレがベースラインを押し上げる
物価が上がる局面では、「名目価格」が簡単に昔へ戻りません。 -
“良い立地の良い物件”は供給が増えない
買いたい人が多いゾーンは、下がる局面でも下がりにくいです。
答え合わせは将来。10年後、東京の不動産はどうなっているでしょうか。
いまの価格は「普通のサラリーマンが東京23区で家を買えない」水準です
これがいちばんの問題です。
価格が上がった・下がったの前に、そもそも“参加できないゲーム”になりつつあります。
では、どうするか。現実的には選択肢はこのへんです。
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買うなら:エリア・築年・広さのどれかを割り切る(全部は無理)
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買わないなら:賃貸で身軽にして、資産形成は別でやる
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様子見するなら:価格よりも「金利・景気・供給」を見て、機械的に判断する(感情で待つと長期化しがち)
まとめ:狂騒は続くが、崩壊を待つのも危ういです
東京の不動産は、少なくとも直近は「高いのが普通」という空気で進んでいます。新築が上がり、中古も引っ張られ、賃料も上がる。生活者にはなかなか厳しい局面です。
だからこそ、「買う/買わない」の二択ではなく、自分の生活設計にとって最適な形を選ぶのが正解だと思います。10年後、どうなっているのか改めて確認してみたいです。
■なぜ東京のマンション価格は上がり続けるのか 世帯数・供給・コストから見た住宅市場



