2週間程前になりますが、3月の終わりに駅前を歩いていたら、「下北沢 驛前食品市場」の解体工事が始まっていました。
かなり以前から解体の噂は聞いていましたが、一向に着手されず、いつのことやらと思っていた矢先です。
戦後の闇市から始まったと言われるこの市場。
下北沢の雑多な街を象徴しているといっても過言ではないスポットでした。解体後は、このあたりは都市計画道路「世田谷区画街路第10号線」として整備されることとなっています。
計画幅員は約25メートルということなので、かなり広い道路というか、駅前広場ができるみたいです。どのような風景になるのか、今の時点では全く想像ができません。
世田谷区画街路第10号線整備の目的が書かれていますが、
・小田急小田原線と京王井の頭線が交差する交通の要衝である下北沢駅において、鉄道と他の交通機関との結節機能を強化する。
・バリアフリー化により利用者の利便性を向上させ、南北一体的な歩行者の拠点とする。
・商業地における希少かつ貴重な空間として、駅周辺地区の商・住空間の向上、下北沢の魅力を一層高めることをめざして、広域生活拠点としての整備を図る。
3点目が一番の目的なような気がしています。
大きなビルを立てて商業地として活性化させようという目論見です。どのような姿になるのか、具体性がないのでぼんやりしています。
もう少し街のマスタープランを描いてもらわないと理解を住民に得ようとしても難しい気がします。
取り壊されている驛前市場の中でもまだ営業しているお店もありました。
絶えず進化し続ける街にあって、象徴的な建物がなくなるというのは、時代の1つの区切りが終わるという意味でなんだか寂しくもあります。